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White Bird @ Replika Teatro Madrid, Spain 2017
【White Bird】美しい女の訪れ
【White Bired】
日本の昔話『鶴の恩返し』をもとに
イタリア人女優、Viviana さんの一人芝居として、創作しました
作・演出 吉村桂充
出演 Viviana bovino (語り おつう よひょう) 影(吉村桂充)
雪の降る日、山で薪を拾う与ひょうは、どこからか苦しそうにうめく声がするのを聞きつけます。
探すと、草むらに、矢の突き刺さった白い鳥が倒れています。
与ひょうは、その矢を抜き、介抱してあげます。
やがて元気になった白い鳥は、空高く舞い上がり、飛んでいきます。
ある日、与ひょうが家でくつろいでいると、戸をたたく音がします。
与ひょうが家の戸をあけると、そこには美しい女が立っていました。
二人はやがて結婚し、仲睦まじく暮らします。
明日食べる物もない
与ひょうは嘆いています。「う~ん、困った。」
はた折るおつう
明日食べる物もない。困っている与ひょうのために、おつうは、隣の部屋で機を織ります。
「決して中を見ないでね。約束よ。」と、与ひょうに言い残して。
おつうの折った 美しい布
「なんて美しいんだ。」 与ひょうは驚きます。 「街へ行って、これを売ってきてください。」おつうは与ひょうに言います。
「見たい 見たい 部屋の中を見たい」
街で布を売り、たくさんのお金を手にした与ひょうは、贅沢三昧を楽しみ、またたちまち貧乏のどん底に落ちてしまいました。
与ひょうはおつうに、また布を織ってくれと頼みます。
おつうは与ひょうに、「決してへやの中を見ないでね、約束よ。」と言い残し、また隣の部屋で機を織りはじめます。
与ひょうは、部屋の中をのぞいて見たくてたまりません。
そっと、すき間から中をのぞくと